Dire Wolf の評価#2 ― 2014/08/17 14:22
前回でソフトTNCの設定が完了したので,ハードTNC(TNC-291G)とソフトTNC(素のDire Wolf)との性能比較を(数日かけて)実施した。
受信対象は,ISS,PCSAT-1,CAPE-2,SPROUT,INVADER,XI-IV,XI-V,AntelSat+東大管制局だ。受信サンプル数がある程度集まったので,まとめてみた(集計は自動計算される)。
% aclients /dev/ttyUSB1=TASCO 8000=DireWolf Client 1 now connected to DireWolf on localhost (127.0.0.1), port 8000 Client 0 now connected to TASCO on /dev/ttyUSB1 ... JQ1YGW>JQ1YCX:xic073b6xxxxxx6b81d901 JQ1YGW>JQ1YCX:xic073b6xxxxxx6b81d901 JQ1YGW>JQ1YCX:xic073b7xxxxxx7b81d901 ... Totals after 2250 minutes, TASCO 102, DireWolf 60
ソフトTNCはハードTNCの約6割しかデコードできない。特にXI-Vが苦手だった。ユニークなパケットは19個だったが,4個しかデコードできなかった。
Dire Wolfでは 下記の通り FIXBIT処理していない。
JQ1YGW audio level = 53 [NONE] ||| [0.1] JQ1YGW>JQ1YCX:xic07311831e0111831e01 Unknown message type x, --no-symbol-- JQ1YGW audio level = 64 [NONE] _|_ [0.1] JQ1YGW>JQ1YCX:xic073b6xxxxxx6b81d901 Unknown message type x, --no-symbol--
この結果は,音源にTNC Test CDを使ったときと逆転!。この差が地上波と衛星の違いなのか!?も。
本日の衛星:STRaND-1, CO-77
/var/tmpを定期的に削除 ― 2014/08/20 06:29
openSUSE 11.4のマナーに従い,YaSTの「/etc/sysconfigエディタ」で,SYSTEM→CRONのMAX_DAYS_IN_TMPを設定したが, 設定した日数が経っても /var/tmpが 掃除されない。設定が効いていないようだ。
ググると,systemdで処理するのが”今風”らしい。
- https://www.suse.com/releasenotes/i386/openSUSE/12.1/RELEASE-NOTES.ja.html#20
- https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1171580
/etc/tmpfiles.d/tmp.confを設定したら,動いた。
# Clear tmp directories separately, to make them easier to override # SUSE policy: we don't clean those directories d /tmp 1777 root root 7d d /var/tmp 1777 root root 7d
YaSTには困ったもんだ..
本日の衛星:STRaND-1,PCSAT-1,ANTELSat,CO-58, UKube-1。UKube-1はFUNcubeテレメトリを ここ数日 連続して送信中。デコード数が夜間のパスでも変わらないのが気持ち良い。
気圧計の校正 ― 2014/08/22 20:51
計測される気圧が,平時でも台風時並みに低い。原因は継時劣化っぽい? 重い腰を上げて,校正してみた。
校正には,気圧&気圧計の出力電圧のデータが 2組 必要。気圧は真値が不明なので,近所のWX局の平均値,気圧計の出力電圧はowwのソースを修正して標準出力に出力して使用した(weather.cのweather_read_ds2438_barometer()にて変数Vadを表示すれば良い)。
気圧が高く/低くなる日を待ってサンプリング,パラメータを更新したら,気圧値は それっぽい値 になった。
本日の衛星:STRaND-1,XI-V,UKube-1, ARTSAT, ISSを受信。UKube-1は送信再開!
ハムフェア ― 2014/08/24 21:31
フルデジタル・トランシーバ実験キット TRX-305 を観に出かけた。実機はCQ出版のブースのスミに展示されて,予約申し込み書を配布していた。
USB接続されたPCの通信ソフトの画面には,コマンドプロンプトが表示されていた。キーボードからコマンドを送れば,周波数他が制御できるそうだ。お値段は,RF信号処理実験ボードが\95,040円,トランシーバ仕上げセットが\107,460円。予算的に無理!
電通大クラブ→さてなう→JAPRSX→東京電機大学→JAMSATと回る。TDUでは小型人工衛星の計画があるとのこと,楽しみ。UECのOBでは,高田と久保田とアイボールした。
本日の衛星:UKube-1,ANTELSatをデコード。
Dire Wolf の評価#3 ― 2014/08/25 21:27
ハードTNCとソフトTNCとの性能比較の続き。ハードTNCとしてMX614を使ったKPC-9612+を追加した。
地上波でも,顕著な差が出て!となった。TNC-291G>Dire Wofl>KPC-9612+ で,KPCのデコード数がゼロ!だった。
% aclients /dev/ttyS0=KPC /dev/ttyUSB1=291G /tmp/kisstnc=DireWolf Client 0 now connected to KPC on /dev/ttyS0 Client 2 now connected to DireWolf on /tmp/kisstnc Client 1 now connected to 291G on /dev/ttyUSB1 (中略) Totals after 60 minutes, KPC 0, 291G 6, DireWolf 3
良く調べると,aclientがパケットを取りこぼしているようだ。Dire Wolfのコンソールを見たらTNC-291Gと同数のパケットが残っていたし,KPCでMheardを取ったらTNC-291Gで受信した局のコールサインが表示された。
生データを記録する方法で,ベンチマークを再開・進行中。
それから,ソフトTNCのビット回復?処理,サテライトだと誤りはバーストで,数ビットなケースはレアっぽい。
追記:追試の結果,訂正は1ビットまで。発生確率は6%(=3/50個)程度とわかった。
本日の衛星:XI-V, AENEAS, UKube-1。AENEASはTNC-291Gのみデコード。
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